たまの覚書

記憶を書きとめておくところ

加害者

きょうだいに身体的・精神的いじめ、母にネグレクト、近所で性的虐待と、それなりにひどい目にあってきたわけなのだが、私は自意識過剰マンなので、この考えが頭を離れない。

「私は被害者の皮をかぶった加害者だった」

 

確かに虐待は受けた。今も心の傷が残っていると断言できる。

しかし私の行いも大したものった。

愛情不足を盾に、母に何でも強要した。掃除、金の無心、弁当箱や体操着を洗いに出し忘れたくせに、なんでやってないんだと逆ギレしたり。

何でもお菓子を食べながら目も合わせず「やっといてよ」と言って、「私は家政婦じゃない」と何度も激怒された。その激怒も、そもそもそっちがほっとくんだから悪い、と責任転嫁してすねた。

本当に最悪の子供だった。

母に放置されることは、恰好の言い訳づくりだった。だって私はかわいそうな子供だから。本当にそれで、何でも許されると思っていたのだ。

 

そしてきょうだいには、見下した視線を常に送った。

大きくなって少し知恵がつくと、何か言われても「学校に行ってないような奴に言われたくない」「あんたそんなこと言える立場なの?」とマウントを取ってひたすら馬鹿にした。(それが「お前は人を人とも思ってない!」と幾度も包丁を持ち出されることにつながった)

私はお前らにいじめられた被害者だから、これは復讐だ。力で敵わない子供の精一杯の抵抗なのだ。

 

私は自分の行動をすべて正当化した。

 

私は被害者だったかも知れない。しかし、陰湿な加害者でもあった。

本当に、ろくな人間じゃない。